インスリンの抵抗性と感受性
インスリンの抵抗性と感受性
インスリン抵抗性やインスリン感受性という言葉を知っていますか?
あまり聞きなれない言葉ですね。
インスリン抵抗性、またはインスリン感受性とは、
インスリンが肝臓や筋肉、脂肪細胞などで、正常に作用するかどうかの度合いです。
肝臓や筋肉、脂肪細胞などでインスリンが正常に働かなくなった状態のことを
「インスリン抵抗性がある」または、「インスリン感受性が低い」といいます。
インスリン抵抗性(感受性が低い)があると、インスリンが分泌されても、
筋肉や肝臓がブドウ糖を取り込まないため、血糖値が下がりにくくなります。
また、インスリン抵抗性が出る原因として以下の要因があります。
・遺伝
・肥満
・運動不足
・高脂肪食
・ストレス
・食事
・薬剤(副作用)
・糖毒性
・加齢
インスリンによって、まず肝臓へブドウ糖を取り込んでから、
次に運ばれるのが骨格筋で、健康な人ならば
全身で利用するブドウ糖の約70%を骨格筋が取り込みます。
つまりインスリンによって、糖分が運ばれる最大の器官は
骨格筋で、いわゆる筋肉のことなのです。
しかし、糖尿病の方は、
骨格筋での糖の取り込みが約半分に落ち込みます。
これは、骨格筋における
インスリン抵抗性がある(感受性が低い)ということなのです。
インスリン抵抗性を改善する(感受性を高める)方法として有効なのが、
運動をすることで、中でも筋肉トレーニングが効果的です。
筋肉が増えれば、受け入れる受容体が増加するため、
筋肉トレーニングは、インスリンの感受性を高めることができます。
また、そのインスリンの感受性を高める効果も運動後、一日位は続きます。
ただし、この効果を持続させるためには、運動を継続させることが重要となります。
ちなみに、脳はインスリンの作用がなくても常に糖を取り込んでいる器官なのです。